世界で最も遅いジェット機「M-15」とその苦い記録
飛行機といえばスピードと洗練の象徴ですが、歴史には「なぜこれが飛んでいるのか?」と疑いたくなるような機体も存在します。その代表格が、世界で最も遅いジェット機とされるソ連製の「M-15 ベイシャルカ」です。
1970年代に開発されたM-15は、農業用の散布機としての役割を持ちながら、ジェットエンジンを搭載した唯一の複葉機でもありました。ジェット機なのに遅い——その矛盾が、すでに異例です。最大速度は時速約160キロ程度で、プロペラ機よりも遅いこともあり、「世界一遅いジェ游戏副本」の珍名を不本意に獲得してしまいました。
さらに、この機体は重く、燃費が悪く、航続距離も極端に短い——わずか400キロほどしか飛べませんでした。農作業という現場に合わせて設計されたものの、実用性に欠け、操縦も難しかったため、生産数もわずか数機にとどまりました。
M-15は、技術の挑戦ではありましたが、結果として「失敗作」として航空史に名を残すことになりました。一方で、その異形の外観とユニークな存在感から、今ではむしろマニアの間で人気を集めています。スピードこそ出せなかったものの、人々の記憶にはしっかりと「遅く飛んだ」存在として刻まれたのです。
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