立ちながらの圧迫死:知られざる危険

群衆の中での事故——人が密集した場所で何が起こるか、私たちはつい最近、痛ましいニュースを通じて知ることになりました。専門家によると、人が密集して体が強く押さえ込まれると、たとえ立ったままでも命を落とす可能性があります。

日本救急医学会の横堀將司・理事(日本医科大学付属病院 高度救命救急センター長)は、「胸やお腹が強く押されると、呼吸が極端にしづらくなる」と指摘します。さらに、胸の中の圧力が上がり、心臓から送られた血液が戻りにくくなるため、全身の循環が止まり始めます。これが続くと、意識を失い、やがて命に関わる状態に至ります。

特に危険なのは、人が密集して動けなくなった瞬間です。一度押され始めると、自分だけで抜け出すのは極めて困難。周囲の人が気づいても、一歩引く余地がないため助けづらいという悪循環が生まれます。

2022年10月の韓国・梨泰院の事故でも、多くの人が「立ったまま」倒れていたことから、専門家が「立ったままの圧死」の可能性に言及しました。呼吸ができず、心臓の働きも阻害される——目には見えない、しかし極めて現実的な危険です。

人が多く集まる場所では、無意識のうちに危険な場所に立っているかもしれません。自分の位置を意識し、出口の確認や周囲の動きに注意することが、命を守る第一歩です。

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