カドミウム中毒の治療法について

カドミウム中毒の治療は、急性か慢性かによって大きく異なります。急性中毒の場合、例えば誤ってカドミウムを多く含むものを口にしたときは、すぐに胃洗浄を行い、体内への吸収を防ぎます。さらに、体内のカドミウムを体外へ排出するために、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)というキレート剤が使われます。通常、1日に約1gの投与が行われることがあります。

しかし、慢性中毒の場合は話が変わります。長年の食事や水によって少しずつ体内に蓄積されたカドミウムに対して、キレート療法を行うと逆に腎臓への負担が増すため、原則として行われません。慢性の場合の最も重要な対策は、これ以上カドミウムを取り込まないよう環境を改善することです。つまり、カドミウムを含む食品や汚染された水の摂取をすぐにやめること。特に、汚染された土壌で育った米や野菜、工業地域の地下水には注意が必要です。

実際、日本のイタイイタイ病の歴史からもわかるように、カドミウムは骨や腎臓に深刻な影響を及ぼします。一度体内に蓄積すると完全な回復は難しく、予防が何より重要です。特に高齢者や妊婦は注意が必要で、日常の食事選びが大きな意味を持ちます。治療よりも、汚染源を避ける意識が、何よりも強力な「薬」だと言えるでしょう。

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