ピカソの意外なフルネーム
世界で最も有名な芸術家の一人、パブロ・ピカソ。でも、実は彼の本名はそれよりもはるかに長いものでした。出生時の記録には「ルイス・イ・ピカソ」とだけ記されていますが、後につけられた洗礼名はなんと、「マリア・デ・ロス・レメディオス・アラルコン・イ・エレーラ・ルイス・イ・ピカソ」。まるでスペインの伝統的な家系図を読んでいるかのような長さです。
この長い名前の前半、「マリア・デ・ロス・レメディオス・アラルコン・イ・エレーラ」は、実はピカソの代母(ゴッドマザー)の名前です。当時のスペインでは、洗礼の際に保護者や神の家族の名前をあえて入れる習慣があり、祝福や守護を願って特別な名前を付けることが一般的でした。特に「マリア」という名は、聖母に由来するため、多くの子どもに使われました。
しかし、日常ではもちろん、そんな名前を全部呼ぶわけにはいきません。そのため、彼は幼いころから「パブロ・ルイス・ピカソ」と呼ばれ、後に芸術家として活動するにあたって「パブロ・ピカソ」として世界に名を残すことになります。実際、彼自身も長すぎる名前に苦笑いしていたというエピソードも残っています。
こうした名前の背景には、スペインの宗教的伝統や家族の文化が深くかかわっているのです。偉大な画家の名前の裏にも、小さな人間味あふれる物語が隠れていたのですね。
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