山桜とソメイヨシノの見分け方

春になると、日本中で桜が咲き誇りますが、実はその種類によって見分けられるポイントがあります。特に見落としがちなのが、樹皮(幹の色や模様)の違いです。

よく街路樹として見かけるのはソメイヨシノ。その幹は赤褐色から灰色がかっており、短く濃い褐色の横すじが特徴です。これらのすじは点線のように見えることもあり、遠目でもそれとわかります。一方、山桜(ヤマザクラ)は樹皮が紫褐色で、やや光沢があります。横に長いすじがはっきりと目立ち、ソメイヨシノよりも少し幅広く見えるのがポイントです。

花の咲き方でも違いがわかります。ソメイヨシノは満開になると一気に花が開き、ほぼ同時に散るため、「一斉に舞う」ような美しさが特徴。対して山桜は、花が少しずつ開き、枝が太くてしっかりとしているため、野性的な風情があります。

実はソメイヨシノは江戸時代末期に作られた園芸品種で、ほとんどが同じ遺伝子を持つため、全国どこでもほぼ同じ時期に咲きます。一方、山桜は自然に育つ野生種が多く、場所によって開花時期や姿が異なります。

今年の花見では、ぜひ幹にも注目してみてください。樹皮の模様ひとつで、桜の種類が見えてくるのです。春のひとときが、もっと深く、豊かなものになりますよ。

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