自閉症と色の見え方:視覚の特性について
自閉スペクトラム症の人は、色の見え方が少し異なることがあるようです。もちろん、全員が同じわけではありませんが、研究によると、視覚の使い方に特徴があることが分かっています。
人間の目は、どの人でも中心部分(中心視)では色や形がはっきり見えますが、視野の端(周辺視)ではぼんやりとしか見えません。しかし、自閉スペクトラム症の人の中には、この周辺視野でものを見やすい傾向がある人がいるようです。
たとえば、走り去る電車の色が「見えなくなる」と感じる人がいます。これは、動くものを追うのが周辺視野の役割だからです。自閉スペクトラム症の人は、この周辺視野の働きが敏感だったり、使い方が異なるために、動く物体の色が瞬間的に消えたように感じることがあるのです。
このような現象は、2018年の研究でも指摘されており、自閉スペクトラム症の人の「見る」体験が、定型発達の人と微妙に異なることを示しています。これは障害というより、脳の情報処理の個性だと考えられています。
色の見え方ひとつをとっても、世界の捉え方は人それぞれ。自閉スペクトラム症の人の視覚体験を理解することで、多様な「見え方」への理解が深まります。
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